suitennkunの日暮らしブログ

僕 水天の日々を気まぐれに書いてます

河童の手首の話



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皆様本日お話するのは ある男性から私が お聞きした 河童の手首に関するお話しでございます。

以前の職場の 同僚の女性から 聞いた話だそうです。

その女性がある日 夕飯の支度をしていた時のことです。

夕飯に出すキュウリを きざむために まな板に置いて 後ろの引き戸の所から 包丁を取り出し まな板の方を振り向いたところ キュウリがなくなっていました。

女性はアレっと声を上げて あちらこちらと探しましたが 見つかりません。

仕方がないので諦めて 別のキュウリで料理をしました。

それから2、3日たった頃 また料理を作る為 冷蔵庫からキュウリを取り出し まな板の上に出しました。

以前の事があったので 女性は他の食材より

キュウリを特に意識していました。

切ろうとしたその時 電話がかかって来ました。

仕方なく電話に出て 戻ってみると 置いたはずのキュウリが無くなっていました。

女性はびっくりすると同時に 膝から崩れ落ちました。

そして またあちらこちらと探しましたが 何処にも無く 女性はこまり果てました。

しばらく考えた女性は コレは何かアル

と思いもう一度周りを良く眺めて見ました。

するとあることに気が付きました。

キュウリを置いていた まな板の直ぐ前が

窓になっていて その窓が わずかばかり開いていたのです。

窓は閉めていたはずなのにと 不思議に思い 

女性は窓を開け外を確認して見ました。

特に普段と変わりありませんでした。

そして女性は翌日の夕飯時にまたキュウリを

使う事にしました。

昨日の事があったので 今回はワザと キュウリを使う事にしました。

まな板から反対側に 小さな鏡を置いて

後ろを向いていても まな板のキュウリを確認出来る様にしました。

そして まな板にキュウリを置いて 後ろを向いて 離れた振りをして 鏡で様子を眺めました。

女性は 作業をするふりをしながらも 鏡に映るキュウリからは 目を離さなかったのです。

一応用心の為 手には包丁を持つことにしました。

すると まな板の前の窓が少し開きました。

その隙間から 大きな目玉が中を覗いて来ました。

女性は驚きましたが 気づかない振りをしました すると窓から手が伸びて来てキュウリを掴みます。

女性は驚いたのと怖かったのとで つい包丁をその手首めがけて 振り下ろしてしまいました。

すると窓の外で ギャーッという獣の悲鳴が聞こえて ダッダッダッダッと 去って行く足音がしました。

まな板を見ると 切られた手首が… 

女性は怖くなり 家族に相談しました。

手首をよく見ると 人間の物とは まるで違いました。

色は深い緑で しかも指と指の間に 薄いカエルの様な水かきがあり 爪が鷹の様に鋭く尖っていました。

家族が

「この手首 ひょっとしたら河童じゃないの?」と 言い出しました。

「言われれば そうよね。」女性はつぶやいていました。

話しはそこまでで終りなんですが

その後 手首がどうなったかは 教えて貰えなかったそうです。

その女性が今でも保管しているのか それとも処分したのか真相は 藪の中です。

以上が河童の手首の話でした。

それでは次回もお願い致します。

またね!

〈資料映像〉
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